タクシー日記
変動運賃は動き出すが取扱いは難物か
変動運賃は動き出すが取扱いは難物か
いつもタクシーをご利用いただきまして誠にありがとうございます。
タクシーの運賃は公的なものですので、需要に応じてその場その時で
運賃が変動するなんてことはこれまで考えてもいなかったことでした。
ところが、いま国土交通省やタクシー業界ではAI、IoT進化の流れにおける
タクシーの新たな試みとしてタクシー運賃の変動制が検討されています。
もちろん利用者利便性が大前提ですが、タクシー会社としましてはコロナで
疲弊したタクシー業界の売上につながるものであることを期待いたします。
その場その時で料金が変動するものと聞いて皆さんは何を思い浮かべますか?
私は飛行機、ホテル旅館、貸切バスがまず思い浮かびます。
飛行機なんか繁忙期とそうでないときの料金差がかなりありますよね。
また、スポーツ観戦や音楽ライブ、アミューズメント施設(大阪ならUSJ)
にはこれから料金変動制(ダイナミックプライシングともいいます)が適して
いると思います。しかし、タクシーではどうか。。。
アプリを使うこと、ソフトメーターと呼ばれるものを開発しなければならない
ことが大前提です。あくまで私見ですが天候状況が悪いときやタクシーが忙しい
時間帯には10%~20%運賃があがり、暇なときは10%~20%運賃が下がる
イメージです。高くなる時間帯等にタクシーの乗り控えが起きないか心配です。
本日モーサテという番組で中国のタクシー配車アプリDiDiの運賃変動制に疑問を
呈する特集がありました。DiDiアプリでタクシーを呼びます。日本ではまだ普及
していない事前確定運賃が中国では普及しており、タクシー乗車前から運賃が
いくらか利用者に通知されます。それが・・・何と人によってバラバラなんです。
特集では実際にタクシーに乗車降車して請求された場面も映しておりました。
DiDiヘビーユーザが20元、たまにしか乗らない人だと10元なんです。
DiDiは中国政府から「国家安全保障上の懸念」ということでアプリストアから
削除を命じられたり最近問題となっています。中国DiDiは、2020年1年間に
4憶9300万人に配車サービスを提供するなど毎日膨大なデータの蓄積があります。
それら配車データだけでなく、日常の買い物履歴、例えば最新のi-Phoneを
持っている(=所得に余裕がある)などAIが人々を査定するような世界になりつつ
あるようです(怖...)