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過疎地域等での輸送(福祉含む)といった生活に必要な輸送の危機

過疎地域等での輸送(福祉含む)といった生活に必要な輸送の危機

  • 2021/02/16
  • その他
日頃はタクシーをご利用くださいまして誠にありがとうございます。

現在国土交通省にて「第2次交通政策基本計画」の審議がされております。
そのなかでタクシー事業者にとって関心が高いのは、地域のモビリティー危機
に言及されているところです。人口減少に伴う交通需要の減少、超高齢化に伴う
担い手不足はコロナ禍以前から課題となっています。

過疎地域等での輸送や福祉輸送といった、地域住民の生活に必要な輸送について
それらがバス・タクシー事業によって提供されない場合には、市町村、NPO法人等
が自家用車を用いて有償で運送できることとする自家用有償旅客運送制度を運用して
きたが、経費に見合う収入確保の困難さや担い手不足等の課題も見られる。

今後、地方部等において、人口減少がさらに加速すれば、交通事業が独立採算制を
前提として存続することはこれまでにも増して困難となり、その結果、路線の廃止
・撤退が雪崩を打ち、いわば「交通崩壊」ともいえるモビリティー危機が発生する。

交通崩壊とは刺激的な言い方ですね。
タクシーは「歩合制・現金・在庫不要」という倒産しにくい強みがありましたが、
現在は「最低賃金+歩合・売上40%は非現金・非稼働車両が在庫化」というかたち
になり、私が知るだけでも数件のタクシー会社は倒産しています。
タクシー事業だけで地域の足として補うことは困難な状況です。また、国がタクシー
事業者を補助しようという考えはこれまでにもほとんど無いし、これからも無いと
断言できます。

ポストコロナ時代のタクシー運賃についても次のような審議の記述があります。
利用者の多様なニーズに柔軟に応えるタクシーを実現するため、利用者が低廉な運賃
で利用となるタクシーの相乗り、潜在需要を掘り起こすサブスクリプション(一括
定額運賃)や事前確定運賃、変動迎車料金の取り組みを進めること。

これらの新体系の運賃を実施しようと思えばプラットフォーマーアプリに設計を
頼まなければなりませんし、それらがタクシー事業の持続可能性を高めるため
の収支改善、投資余力をもたらすかは定かではありません。

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